【文学/小説】『KAGEROU』 大五回ポプラ社小説大賞 斎藤智裕(元俳優 水嶋ヒロ)著 ポプラ社刊 書評

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KAGEROU


元俳優で小説家に転向し話題になった水嶋ヒロ氏が、本名を隠して応募していた第五回ポプラ社小説大賞。2000万円という高額賞金を返還した受賞会見の模様に日本中が驚きの声を上げたのも記憶に新しい。そして、満を持して発売されたKAGEROU』が、コンビニのローソンで売られていたので購入し読了。発売日はamazonレビューが炎上し大荒れだった模様。帯に書かれた文言とのギャップに戸惑い、僕も正直、今年観た映画のBOX(ボックス)みたいだなぁ・・・とか思いながら読んだ。

帯に書かれていたメッセージ

著者・斎藤智裕が、人生を賭してまで伝えたかったメッセージとは何か?そのすべてがこの一冊に凝縮されている。

廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。命の十字路で2人はある契約を交わす。肉体と魂を分かつものとは何か?深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へ向かう。そこで彼は一つの儚き「命」と出会い、かつて抱いたことのない愛することのせつなさを知る。



詳しいネタバレを含む感想は、“続きを読む”から。

KAGEROUKAGEROU
(2010/12/15)
齋藤智裕

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この小説ネタバレを含んだ批評になるため、今後の人生でこの本を先入観なく読みたい人はここから先は読まないほうがいいかと思います。肝心の内容ですが、まず頁を開き、ライトノベルのような文体に面食らう。物語は多額の借金を背負った40歳 中年サラリーマン ヤスオがデパートの屋上から自殺しようとしているところから幕開け。全日本ドナー・レシピエント教会の京谷と知り合う場面も唐突だし、ドタバタが起こっていても状況がよく飲み込めない展開と間に寒いおやじギャグを挟んできていて、生死を扱っている小説にしてはコメディ要素が強く、これで大賞もらえるのか・・・・と吃驚。

途中からは美少女 アカネが登場し、映画シザー・ハンズようなメルヘンな展開に。

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(2006/12/01)
ジョニー・デップ、ウィノナ・ライダー 他

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サクサク読めるので疲れはしないが、荒削りな文体と不思議な物語は感情移入を拒み、鳴り物入りでのデビューはリスクを伴うので、負の要素の矛先が作者に向かってしまうのも分からないでもない。ただ僕は物語としての評価とは別に、俳優業の傍らで小説を書き上げ、賞まで獲ってしまう実行力は素直に凄いと思う。

小説って書きたいと思っても最後まで書く労力は計り知れないものがあるし、それをやり遂げるのは並大抵の努力ではないはず。処女作となる小説の出来そのものや完成度は必ずしも高くはないと思うが、勝負を賭けてくる次回作と比較して評価をしてもいいのかなと思う。
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