【映画】『英国王のスピーチ』 新作映画批評 ネタバレあり 言魂が心震わし勇気を貰える映画

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The King's Speech

公開初日に映画『英国王のスピーチ』をイオンシネマ高崎 4番スクリーン 16時の回で観てきました。客さんは多く、アカデミー賞ノミネート作品という前評判の高さを実感。俄然、期待も高まった。2時間10分の物語は“あっ”と言う間。物語の面白さだと思うが、本当に早く感じた。物語は主要キャラクターを絞り込み、中心人物として言語聴覚士ライオネル・ローグとの身分を越えた友情に主眼を置いている。フライヤーの言葉にあったスピーチ(失敗、自信損失)で始まり、スピーチ(成功、克服)で終わる円環構造も良い。



あらすじ(フライヤーより)

ジョージ6世は、王などになりたくなかった。兄のエドワードが、王室が認めない愛のために王冠を捨てたことから、予期せぬ座についたのだ。しかも彼には、吃音と言う悩みがあった。スピーチで始まり、スピーチで終わる公務の数々に、いったいどう対処すればいいのか?王は何人もの言語聴覚士の治療を受けるが、一向に改善しない。心配した妻のエリザベスは、スピーチ矯正の専門家、ライオネルの診療所に自ら足を運ぶ。堅く閉ざした心に原因があると気付いたライオネルは、ユニークな治療法で王の心を解きほぐしていく。折しも第二次世界大戦が始まり、ヒトラーの率いるナチスドイツとの開戦に揺れる国民は、王の言葉を待ち望んでいた。ライオネルの友情と妻の愛情に支えられ、王は国民の心をひとつにするばく、渾身のスピーチに挑むのだがー。

この先はネタバレあり。いい映画なので映画を観てから読んでください。

映画での主人公の呼び方は、ヨーク公、アルバート王子、ジョンソン(仮名)、バーティ(通称)、ジョージ6世(アルバートからの改名)と呼び名が複数出てくる。物語の構造はシンプルだが呼び名は複雑。幼少から王家という躾(しつけ)に厳しい特殊な環境で育ったキングは吃音症持ち。吃音症とは、発語時に言葉が連続して発せられたり、瞬間あるいは一時的に無音状態が続くなどの言葉が円滑に話せない疾病(ウィキペディアより)。冒頭、大衆を前にスピーチに失敗するキング(ヨーク公)。この辺は予告編に出ているのでご存知の方も多いはず。この持病を克服しようとエリザベス妃がみつけてきた救世主がオーストリア出身の言語聴覚士ライオネル・ローグ。彼との身分差を越えた友情と信頼関係がこの映画の見所。人前で発表するのが苦手だから、他人事とは思えず。

ローグは、アルバート王子を家族しか使用しない“バーティ”という愛称で呼び、身分を越えた対等の関係で治療にあたる。初登場シーンは呼ばれてトイレから出てくるし、全編を通じて演じるジェフリー・ラッシュの控えめな演技と冗談とも本気ともとれるとぼけた表情が巧いなぁと感じた。

最初の山場は、ジョージ5世からスピーチ出来ないことを嘆かれ、その夜すごく落ちこんで、ローグから渡されたレコード盤に吹き込んだ“自分の声”を聴くシーン。レコードから流れてきたのは、信じられないことに流暢にシェイクスピアの一節を話す自分の声。

散々嫌だと反発していたローグの治療法の効果を実感し、キングは真剣に吃音症克服に向けて取り組んでいく。このシーンには、自分の吃音症が治る可能性がある、ヨーク公がローグの実力を認め信頼を置く、という2つの意味を感じた。

真剣にキングが治療に取り組むシーンは、放送禁止用語が乱れ飛び、コミカルに描かれていて、真剣になればなるほどギャップが楽しい。思わず、フ●ック、ケ●の穴、チ●コなど、ここで書けない言葉の嵐。患者の守秘義務協定をローグと結んでいるとはいえ、よほどストレス抱えてんだな王室はと同情したよ、俺は。

キングは次男なので、ジョージ5世が他界した後、本来の王位継承はエドワード8世なのだが、彼は離婚歴が2度あるウォリス・シンプソンにベタ惚れ。離婚歴がある女性とは結婚できないため、王位を弟に譲るという前代未聞の展開が中盤。兄貴のことをウィキペディアで調べたら、映画では描かれていなかったがヒトラーに近づいたり、ダメ男で吃驚した。

映画でも、薄っぺらで王の器がない人物として描写されている。日本の中小企業では代々息子に会社を継がせるという体質のところが多いが、先代が偉大すぎると無能な息子がかわいそうに感じる会社も少なくない。外周りの営業なので、映画からそんなことも感じた。

物語後半、ローグの助言もあり戴冠式を無事終え、ニュース映像を家族と観ているキング。その中でヒトラーの演説シーンがインサートされる。画面にナチス・ドイツの行進シーンがスクリーン一杯に大映しになり、ヒトラーが身体を震わせながら声を張り上げて民衆を鼓舞している映像。“スピーチがうまい”と呑気にキングが呟くが、このあと世界はドイツに振り回されるのを知っている僕らは得体のしれない怖さを感じる。

ドイツとの開戦に向け、ローグ、エリザベス妃が見守る中で、緊張が高まるラスト9分間に及ぶ演説シーン。生きていると毎日大変だけれども、現実から目をそらさず、不器用でもいいから一歩を踏み出す勇気を持つこと。明日への希望を感じさせる演説でした。ローグと交わす最後の会話がいい。褒め言葉で“w”の発音がおかしいというローグに対して、キングが“わざとさ。私だと分かるように”カッコイイ!!!痺れた。

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2011/02/27(日) |
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