【映画】『冷たい熱帯魚』 新作映画批評 エロスと暴力と狂気の多重連鎖の果てにあるものとは?! ネタバレあり。

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冷たい熱帯魚ポスター



世間から遅れて、群馬県内でも富士急ハイランドのお化け屋敷“戦慄迷宮”を超える恐怖を内包した映画『冷たい熱帯魚』が公開開始。“あのサイテー男”が、マニアックな映画ファンが集まるミニシアター シネマテークたかさきに降臨。公開されるまで映画評を観たり聞いたりしないで準備していたので、まさに待望。

実際の事件 埼玉愛犬家連続殺人事件からインスパイアされた衝撃の内容もそうですが、悪役でんでんの快演が想像を絶していて、観終わったあとに、肉やコーヒーがまずくなるとか言えるけど(訳ありで)、果たしてこの映画を面白かったと言っていいものか・・・。否。楽しくはないが、客にこびない姿勢とパワー。“ちんち●”“ま●こ”と隠語が出てくる映画はそうはない。

映画ライフを歩んでいる者にとっては、話題作というだけでなく必見。作品そのものに重量級パワーがあり、観賞後ものすごいものを観てしまったという想いに駆られ,忘れえぬ映画体験をくれる1本。冒頭の冷凍食品を買物かごに放り込んでいくシーンから不穏な空気が蔓延していて、加速度的に得体の知れぬ恐怖が増していく。また、思わず実生活で使ってみたくなる劇中で登場人物たちが吐く神セリフの数々。『生きていくってのはなぁ!痛いんだよォッ!!』

日本に来てから僕につきあってスリラー、サスペンスなどの作品ばかり見せられている可哀相な妻とふたりで、ランチ後に観たが眠気が吹き飛び、一瞬足りとも目が離せない衝撃のトラウマ映画体験をしてきた。映画館を出たら、頭を何度も殴られたような感じがして立ちくらみがした。

あらすじ(ウィキペディア)

死別した前妻の娘と現在の妻。その折り合いの悪い二人に挟まれながらも、主人公の社本信行は小さな熱帯魚店を営んでいた。波風の立たないよう静かに暮らす小市民的気質の社本。だが、家族の確執に向き合わない彼の態度は、ついに娘の万引きを招く。スーパーでの万引き発覚に窮地に陥る社本だったが、そんな彼を救ったのはスーパー店長の友人の村田だった。村田の懇願により店長は万引きを許す。さらに大型熱帯魚店を経営する村田は、娘をバイトとして雇い入れる。その親切さと人の良さそうな男に誘われて、社本と村田夫婦との交流が始まる。しばらくして、利益の大きい高級魚の取引を持ちかけられる社本。それが、村田の悪逆非道な「ビジネス」を知り、同時に引き返せなくなる顛末への引き金となった。




園子温監督作品を劇場で観たのは初めて。それが、骨と肉を切り分ける描写があり、食人族も真っ青な猟奇殺人事件に真正面から挑む問題作。暴力、狂気、エロス、生(セックス)と死。人間がもつ欲望が作品内で渦巻き、観客は目も当てられない凄惨な場面に遭遇し、言葉を失う。

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吹越満が演じる主人公 社本信行とでんでんが演じ村田幸雄は物語上でも対をなす存在。お互いが熱帯魚店を経営、草食系おやじと肉食系おやじ、両方とも若くてエロい妻帯者、物語上での立ち位置の逆転など、共通点と相違点をもち、それが人間の計り知れない業の深さを表している。絶対悪の村田から虐げられていた社本が、最後に仕打ちに耐えかね怒りを爆発させる場面などに説得力があった。

プラネタリウムが効果的に使用されていて、46億年前にできた地球が46億年後になくなる伝々・・・というのも、生と死のメタファーとして解説を挟みこんでいるのだなと思った。

ラストシーンでの親娘会話は、現代社会によく見られる複雑な家庭環境を反映したものだと思うが、少しわかりにくさは残ったかも。いろんな解釈があっていいと思うが。スッキリとは終わっていない。

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