【映画】『猿の惑星:創世記』 新作映画評 ネタバレあり 猿が“ヒトの言葉”を発するとき、世界は刻(とき)を止めた

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Rise of the Planet of the Apes



都内にあるTOHOシネマズ渋谷で観ましたが、なんと満席。この映画に関しては興奮さめやらないので、ハッキリ書きます。今年度ベスト級です。DVDスルーとか言わず、後悔しないから観に行け!そして、心に何かを感じろ!!とにかく出来るだけ大きなスクリーンで体感してほしい映画。猿の惑星リブート(再起動)作品ではあるが、前作で自由の女神が転がっているぐらいの知識しかなくても全然OK。無問題。とにかく2時間が“あっ”という間。物語の中でも数年経過していくが、時間の流れが秀逸で、瞳から瞳へズームイン、ズームアウトしていくカットの繋ぎとか痺れるほど。計算された演出が絶妙。


顔の表情で語る猿達。モーションキャプチャー技術がすげー。



すべてはここから始まった。

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物語の構造は単純で、簡単に言うとアルツハイマー型認知症治療薬を猿に投与することで起きる奇跡と悲劇の物語。もっとも凄いのは、劇中何度か鳥肌が立つほどに最新のVFX技術(モーション・キャプチャー含む)で猿の表情や動作を完コピし、CGを越えた映像表現を目指しているところ。動体視力を刺激する浮遊感のある映像やダイナミックで息つく暇もないほど畳み掛けるアクション描写、瞳へ吸い込まれるようにスームイン、ズームアウトしていく場面切り替えの巧みさなど、枚挙にいとまがない。エンドロール中にインサートされるニューヨーク行きのパイロットの映像まで伏線の張り方も絶妙。このシリーズは、ヒトと猿の立場の逆転を繰り返し描いているが、そこも上手に踏襲されており、面白かった。

推進力が高く、2時間が信じられないほどにいろんな要素がてんこ盛り。他作品ではあるがクリストファ・ノーラン監督が手掛けたバットマンシリーズ最高傑作『ダークナイト』に匹敵するシリーズ中興の祖として崇めてもいい作品だと思う。

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今作の評価で、良い意見が多く共感を呼んでいる要因は、物語の導入部分が非常によく出来ている。①母親のチンパンジーが殺され、可愛い子ザルがいたこと。(猿側の親子の関係)、②引き取られたウィルの家には年老いてアルツハイマー治療薬が必要な父親ジェームズがいること(人間側の親子の関係)、③物語を通して疑似親子となるウィルと“シーザー”の関係。これら多重構造の関係を観客にわかりやすく落とし込んだ脚本がスゴイ。

とにかくこの作品で見せる天才チンパンジー“シーザー”の表情は、パフォーマンス・アクター“アンディ・サーキス”が演じているが、彼の演技も神がかっており、怒ったり、泣いたり、喜んだりする目で訴える演技が鳥肌ものの凄さ。狂暴なゴリラ(最後、ボスであるシーザーの身代わりとなり警官隊の発砲から彼を守って絶命)やオラウータン(サーカスにいたので手話できる。この設定が面白く唯一笑った。)等を服従させるときの返した手のひらの上を指でなぞるポーズやら、ボス猿になるまでのシークエンスも、最初は部外者だといじめられ、飼育係のクッキーを渡し(賄賂)、最後は人間に対抗するために薬を散布する(社畜として洗脳)、人間社会の縮図そのもの。

作品では、サンフランシスコの製薬会社が産みだしたALZ112に抗体が生まれ、ALZ113を開発し云々という描写は、金を目当てに新薬開発に突き進む製薬会社の恐ろしさを描いており恐怖すら感じた。そして、それに伴って生まれる深刻な事態と副作用。エンタテイメント作品で現代医療の怖さを描いている点も見逃せない。

この作品でもっとも心が揺り動かされたのは、チンパンジーの“シーザー”の怒りが頂点に達しヒトの言葉で『Noooooh!!』と叫ぶ場面。それまで流れていたBGMも消され、一瞬刻(とき)が止まったかのように静まり返った画面が数秒流れていくところ。満員の観客も一瞬息をのんだ瞬間で、ここは、“あぁ、この作品を映画館で観て幸せな映画体験している”、と心の底から思った。

後半、チンパンジーたちは一斉蜂起し、ゴールデンゲートブリッジでの生死を懸けた闘いへと傾れ込んでいくが、“シーザー”達の目的が森“彼らの生き残る道、帰るべき故郷”であることが明かされ、唯一この映画での疑問点。“シーザー”が壁に描いたマークの意味も明らかにされる(ここは一瞬なので、画面に目を凝らしていてほしい)。

エンディングロール途中でインサートされるパイロットの姿(これはウィルの隣人の嫌な奴)と皆さんお分かりになられただろうか。伏線は出しても必ず回収しているのがこの作品は偉い。

猿の惑星:創世記(ジェネシス) - goo 映画
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