【映画】『サニー 永遠の仲間たち』 新作映画批評 ビター風味な時をかける友情物語

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サニー 永遠の仲間たち



前から2012年観賞予定リストに載せていた映画『サニー 永遠の仲間たち』。このたび、やっと群馬県でも公開されることになり、映画好きが集まるミニシアター シネマテークたかさきへ瑠沙と一緒に出掛けてきました。初日と言うこともありお客さん多かった。

このガールズ映画、既に観賞した多くの人が褒めたたえるので、観賞前から若干ハードルが高くなっていました。疎遠になっていた学生時代のひとりの友人がガンに侵されていることを知り当時の仲間の元を尋ねにいくという物語構成だが基本コメディタッチなので、前半からくすくす笑える場面が多く、場内も盛り上がって熱量あるなぁ~と感じながら観賞してました。後半は大人視点の割合が増えてビターテイストが効いてくる。1986年という成熟しきっていない時代背景を反映しているために(クラス中の女子生徒がナイキのバックをもっていたり、女性グループ同士が縄張り争いでタイマン張るシーンがあったり、学生運動に兄貴が参加していたり)青臭くてセピア調の想い出になっているのが良い。軍とぶつかり合う学生運動のシーンとか主人公のイム・ナミが娘の制服を着ていじめっ娘たちと喧嘩しに行くシーンとかファンタジーと言うか滑稽というべきか、いささか脱線気味の大げさな演出や脚本のアラは多々った。

特筆すべきは、グループメンバーそれぞれを描き分けるために集めた少女キャスティングが抜群(キャラ立ちが凄くて、名前は覚えづらいが顔だけで判別可能な人選、しかもクラスにこういった奴いるよ、という存在感)、劇中で何度も出てくる1986年と2011年の対比と交錯のさせ方が上手い。



あらすじ

完璧な夫と高校生の娘に恵まれ、不自由のない生活を送っていた主婦のナミ。ある日、母の入院先で、高校時代の友人チュナと再会する。25年前、ソウルの女子高へ転校したてのナミを、姉後肌のチュナが仲間に入れてくれたのだった。

個性豊かな7人のメンバーは、友情の証としてグループを“サニー”と名付け、ずっと一緒にいようと誓うが、ある事件がきっかけで離れ離れになってしまう。

あれから25年。病に冒され、また仲間に会いたいというチュナのため、ナミは残りのメンバーを捜し始める、それはナミにとって、夢を抱き、輝いていた日々を取り戻していく旅でもあった。



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僕も先頭切って学生時代からグループ活動、サークル活動を長い間やってきて、凄く映画の内容と自分の体験がオーバーラップするところが多く楽しめた。とくに20代前半は大学時代の延長線上で仲間内の飲み会やBBQなどの集まりも頻繁にできるのですが、30代後半にもなると家庭を持ち子供ができると疎遠になっていくのは当然て言えば当然。ガールズ映画ではあるのですが、ボーイズ映画として変換しても全然大丈夫。

仲良しグループ名をラジオ番組へ投稿して『サニー』と決めてもらうとか、80年代っぽいなぁ~と。ラジオ好きだったので、投稿読まれた時の上がり具合とかノスタルジーさあるなぁ。物語上とくに印象に残ったシーンは、“サニー”のメンバーが将来の自分へ夢を語るビデオメッセージ。大人になったナミが暗がりの部屋でひとりで見る場面。

スクリーンに映る過去からのビデオメッセージは、ほろ苦くもあり、僕もほかの人と同様に映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の劇中でスクリーンいっぱいにキスシーンが連続で流れる終盤の場面が頭をよぎりました。

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終盤、美少女スジと片想いの“彼”が密かにつきあっていて淡い初恋が終わりを告げる場面や25年後すっかり変わってしまった“彼”に複雑な感情を抱くシーンなど印象深いシーン多し。メンバーの中で、タバコをふかしたり一番大人ぶっているスジと初めて打ち解け『美少女でごめんね~』と居酒屋でクダを巻くシーンなども楽しい。そして、最後に待ち受けている楽しい学園祭中に起こる惨劇。あそこは、流血シーンだしショッキングだなぁ~。

映画ではハ・チュナが亡くなる前にメンバー全員が揃うことはないのですが、ラストで勝ち組、負け組それぞれ人生がありながら、サニーのクソ女共全員が揃う瞬間は最高。そして、クソ女どもへハ・チュナからのプレゼントから続くほんわかした希望に満ちた瞬間に姿を現す25年ぶりの“スジ”の姿。エンドクレジットでのドローイングで描かれたステキな後日談~!!

僕は同窓会苦手なので、学生時代の苦楽を共にした仲間と集まることとかほとんどしていないのですが、集まることで友情や絆を再確認したり、会った瞬間に学生時代の空気に包まれ、あたかもタイムスリップしたかのように旧交を温めたりとか実際にあるんだろう。そんな昔を懐かしみつつ明日への生きる希望がわいてくるという意味で、男女ともにおすすめできる映画。

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