【映画】『パシフィック・リム』 新作映画批評 悔しいが芦田愛菜ちゃんの演技が一番凄かった

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この夏 日本のサブカルチャー界隈で激推しされている映画『パシフィック・リム』を話題に乗り遅れまいと観賞してきた。方々で既に感想が上がっているように、日本が誇るアニメーションや特撮映画のエッセンスを効かした作品なので、“お約束”を理解してくれる大きなお友達(観客)かそうでないかで評価が真っ二つに分かれる作品でもあった。北米の公開時には観客動員に苦戦したようだが、その後アジア圏で興行収入を巻き返しているのも頷ける内容(最終決戦が香港だし)。



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(2013/12/11)
チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ 他

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あらすじ(ウィキペディアより)

2013年8月、太平洋グアム沖の深海に異世界と繋がる割れ目が生じ、そこから現れた怪獣「アックスヘッド」がサンフランシスコを襲撃。米国は陸空軍の総攻撃で6日かけてこれを撃破することに成功するが、その後も別の怪獣が次々と出現し太平洋沿岸都市を襲うようになったため、沿岸諸国は環太平洋防衛軍 (PPDC) を設立し、怪獣迎撃用の巨人兵器イェーガーを建造して立ち向かう。イェーガーの登場によって人類は一時的に優位に立ったが、怪獣の出現ペースは少しずつ早まっていき、再び人類は劣勢に追いやられていった。

2020年2月、米国アンカレッジを怪獣「ナイフヘッド」が襲撃。イェーガーのパイロットであるローリー・ベケットは、同じくパイロットの兄ヤンシーとともにイェーガー「ジプシー・デンジャー」に乗ってこれを迎撃するが、戦闘で機体を大破したうえ兄ヤンシーが戦死する。通常、イェーガーはパイロット一人では身体への負担が大きすぎて操縦できないが、ローリーは単独でナイフヘッドを撃破することに成功する。そんな中、世界各国の政府首脳陣は、怪獣の襲撃によってイェーガーが失われるペースが加速し、生産が追いつかないことを問題視しており、イェーガー計画を中断することをPPDCの司令官、スタッカー・ペントコストに告げる。それと同時に、世界各国に巨大防護壁を建造する「命の壁計画」によって、徹底した防御策に出ることを決定した。しかしその壁も怪獣の侵攻の前では全く意味をなさず、人類は滅亡の危機に瀕していた。

2024年、パイロットを辞めて壁の建造に携わっていたローリーの元にペントコストが現れ、戦線復帰し、異世界と繋がる深海の割れ目を破壊する計画に参加するよう求める。ローリーはペントコストとともに香港のPPDCの基地(シャッタードーム)へ向かい、破棄されていたはずのかつての乗機ジプシー・デンジャーと、そして機体の修復やパイロットの選定を担当する研究者・森マコと出会う。マコは研究者でありながら戦闘能力も高く、イェーガーの搭乗者に選ばれてもおかしくないほどだったが、過去のトラウマを知るペントコストから搭乗を止められていた。ローリーはペントコストの反対を押し切って二人で搭乗シミュレーションを行い、マコの不慣れもあって危うく事故を起こしかけるが何とかこれを克服し、マコに搭乗者の資格があることを示す。

2025年1月、香港を、初の2体同時出現にして過去最大級・カテゴリー4の怪獣「オオタチ[7]」と「レザーバック」が襲撃する。司令のペントコストは、残存する4機のイェーガーのうち「チェルノ・アルファ」「クリムゾン・タイフーン」「ストライカー・エウレカ」の3機を出撃させるが、チェルノ・アルファとクリムゾン・タイフーンが破壊され、ストライカー・エウレカもレザーバックの電磁衝撃波で機能停止に陥り、パイロットの1人であるハーク・ハンセンが腕を骨折する怪我を負ってしまう。そこで待機していたローリーとマコがジプシー・デンジャーで出撃し、このコンビでの実戦は初めてながら、怪獣を2体とも撃破することに成功する。

しかし喜ぶ間もなく、巨大なカテゴリー4の怪獣2体「ライジュウ」「スカナー」が割れ目から出現するが、割れ目を防衛するため海底に止まる。ペントコストは、残る2体のイェーガーで割れ目の破壊作戦を決行。負傷したハークの代わりにストライカー・エウレカに乗り込み、ハークの息子のチャックとペアで出撃する。2機が海底の割れ目に到着すると、さらに巨大な初のカテゴリー5となる怪獣「スラターン」も出現。ジプシー・デンジャーはライジュウの撃破に成功するが右腕を破壊される。一方のストライカー・エウレカは損傷し制御不能に陥ってしまったため、ジプシー・デンジャーの道を切り開くため、残る2体を巻き添えに自爆する。

スラターンは自爆攻撃にも耐え再び襲いかかるが、ジプシー・デンジャーはそれを倒し、異世界へと繋がる割れ目へと飛び込む。ゲートを破壊するための核兵器はストライカー・エウレカが使ってしまったため、ローリーたちはジプシー・デンジャーの原子炉を爆発させることにするが、手動で起動しなければならず、ローリーは先にマコを脱出させる。爆発により怪獣を操る「プリカーサー」諸共、ゲートは計画通り破壊され、先に海上へと浮上してきたマコやPPDCの皆が見守る中、ローリーも無事帰還する。



まず素晴らしいと思ったことから並べる。実写映画に出てくる巨大ロボット描写の完成度は過去最高レベル。過去のハリウッド製糞映画とは段違いに計算された凝りまくった描写に唸る。日本のサブカルチャーが大好きなギレルモ・デル・トロ監督の少年時代から夢みた映画を実現している様は圧巻。

心に傷あるパイロット同士が敵に立ち向かっていく展開、格納庫から長々と描写が続く発進シークエンス、必殺技を叫ぶ場面、70年代、80年代初頭の日本製アニメにみられる武骨なロボットイメージと重量感ある戦闘描写、ダメージが施されたパイロットスーツやロボットの胸に刻まれたマーキングなど徹底したディテールを積み上げた描写。ロボットのデザインは、もう少しエヴァンゲリオンやガンダム(ターンエーGは除く)などの日本製の洗練されたメカデザインだと萌えたが、リアリティ重視だから100歩譲って仕方ない。

では本作のお話部分はどうだったのか。肝心の物語は凡庸で退屈。同じく大好きなモノを集めて作品を作り上げてしまう筆頭監督のタランティーノと比べるとデルトロには客観的な視点で欠けている部分があるんだろう。4番打者を集めまくってもプロ野球の試合では勝てないのと一緒で、好きなモノを集めるだけでは駄目。あと、一番の失敗はマコ役の菊池凛子のキャスティング。みんな思ったと思うが、あのポジションは美少女じゃなきゃだめだが、凛子のルックスは「お前じゃない感」全開で出てくるたびに違和感がつきまとい、俺は萎えてしまった。ただ回想シーンで出てくる天才子役 芦田愛菜ちゃんの号泣演技はただただ素晴らしい。ほかの役者の演技が霞むほどの破壊力があった。ハリウッドからオファーがさらに舞い込むだろう。成長した姿が凛子じゃなくて能年“あまちゃん”玲奈 だったら、たぶんもっと大ヒットしていたのに。惜しまれる。



怪獣とロボット“イェーガー”の戦闘シーンは殴り合いだけでなく、もう少し“見せる”工夫が欲しかった。前半は迫力あるシーンの連続で目新しさもあり素晴らしいが、中盤以降の展開は戦闘シーンが夜や海のシーンばかりで、戦闘パターンにメリハリがなく殴り合いが中心で、さらに致命的なのは画面が暗く見難い点にストレスが募ること。輪をかけて物語の欠陥が露呈してくるため、なにが起きているかがいまいちよくわからないシーンも多々。世界が協力して敵を迎え撃つ展開など頑張ってはいたが各国ロボットの個性も皆無で、もう一歩期待には及ばなかったという印象。未見であるが、日本語吹き替え版の方がベテランの人気声優が声を当てているので、楽しめるかも。ギレルモ・デル・トロ監督は、浦沢直樹の人気漫画『MONSTAR』を実写化する企画を抱えているので、そちらに期待したい。
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コメント
この記事へのコメント
>中盤以降の展開は戦闘シーンが夜や海のシーンばかりで、戦闘パターンにメリハリがなく殴り合いが中心で、さらに致命的なのは画面が暗く見難い点にストレスが募る
激しく同意します。折角の戦闘シーンでロボットも怪獣も、どんな姿をしていて何をしているのかサッパリ分からない
>各国ロボットの個性も皆無で、もう一歩期待には及ばなかった
これが3部作で各ロボットやパイロットのストーリーがあって、最後に大決戦!とかならどうにかなったのでしょう。ですが1本物の映画で個性を印象づけられないなら、量産機でも良かったと正直思いました
2013/08/22(木) 09:24 | URL | 名無しさん #-[ 編集]
このコメントは管理者の承認待ちです
2013/08/16(金) 12:09 | | #[ 編集]
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